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レポート

2024.05.17

カルビーインナーブランディングの成功法則を徹底解説

スナック菓子のトップブランドとして知られるカルビー。その成功は、一流のインナーブランディング戦略によるものです。

この記事では、カルビーが築き上げた内部ブランディングの秘訣に迫り、企業文化とブランドの価値がいかにして相互に影響し合っているのかを徹底解説します。

カルビーのインナーブランディング戦略概要

カルビーのインナーブランディング戦略概要

カルビーのインナーブランディング戦略とは、社員一人ひとりが持つブランドに対する理解を深め、全員が共通の価値観を持つことで、企業全体としてのブランドを強化する試みです。

この戦略は社内文化の醸成と密接に関連しており、企業理念やビジョンを社員に徹底して浸透させることが重要とされています。

カルビーではこの事業を通して、社員が企業の顔となり、内部から発信するポジティブな影響力を外に向けても拡散させ、消費者のブランドへの信頼を確固たるものにすることを目指しています。

カルビーが目指すブランドのビジョン

カルビーが目指すブランドのビジョンには、「おいしさと健康を世界に届ける」という強い決意が込められております。その為には、商品の品質はもちろん、企業としての社会的責任も果たしていかねばならないという思いから、持続可能な製造プロセスや環境に配慮した材料選びを徹底しています。

そして、社員全員がこのビジョンに賛同し、個々の仕事を通じてブランド価値を高めることが求められています。社員がブランドのビジョンに共感し、仕事への誇りを持って取り組むことは、企業の持続的な発展に欠かせない要素となります。

カルビーの社内文化とブランド価値の関係

カルビーの社内文化とブランド価値の関係

カルビーと言えば、ポテトチップスやスナック菓子で広く知られる有名企業です。しかし、単なる商品の品質だけでなく、独自の社内文化が長年にわたってブランド価値を高めてきました。

従業員が共有する価値観と行動指針が、消費者に信頼と親しみを与え、その結果としてカルビーの商品は家庭に欠かせない存在となります。

また、企業が社内で大切にしている原則が、外部のイメージとしても反映され、ブランド価値を形成する重要な要素となっています。

社内文化がブランド価値に及ぼす影響

カルビーの社内文化は、互いに協力し合いながらも、創造性を重んじる自由な風土があります。この文化が、社員一人ひとりのモチベーションを高め、イノベイティブな商品開発を促進しています。

社員が感じる企業への誇りは、社員の対外的な行動にも表れ、結果として顧客に対するサービスの質を向上させています。このように社内文化が直接的にブランドの育成に寄与するのです。

また、経営陣と従業員のコミュニケーションが活性化することで、社内の情報共有が促進され、ブランドの一貫性を保つことにもつながります。

社員満足度の高さとブランドの信頼性

企業としての社員満足度が高いという点は、カルビーが誇るべき特徴です。幸せな従業員は、お客様にも高い満足度を提供するサービスを心がけます。

従業員の幸福は、社内外に良い影響を与え、カルビーのブランドイメージにも良い印象を植え付けることにつながります。

社員が感じる企業への信頼と愛着は、そのまま製品やサービスの質に反映され、結果として消費者に対する信頼性にも寄与するのです。

インナーブランディングによる従業員のブランド愛着形成

インナーブランディングによる従業員のブランド愛着形成

カルビーは、インナーブランディングを通じて従業員のブランドへの愛着形成に成功しています。それは、単に商品知識を従業員に伝えるだけでなく、企業理念やブランドの価値を内面化させるプロセスを意図的に作り出しているからです。

従業員が企業のビジョンや目標を共有し、それを個人の価値観とリンクできる環境が整えられています。これにより、心から製品やサービスを支持し、顧客に対してもその情熱を伝えられるようになるのです。

ブランドへの理解を深める取り組み

カルビーでは、従業員がブランドへの理解を深めるために、様々な取り組みを積極的に実施しています。

例えば、新商品の開発プロセスに社員を参加させ、製品がいかにして作られ、市場に送り出されるかを体感させるワークショップを定期的に行います。これにより、単なる商品知識にとどまらず、ブランドの背景にあるストーリーや企業のビジョンを理解する機会を増やしているのです。

それは、従業員がカルビーのブランドアイデンティティを内面化する助けとなります。

従業員とブランド価値の同期

ブランドと従業員の価値観をシンクロさせることで、組織全体のブランドアイデンティティが強化されます。カルビーでは、従業員一人ひとりの業務における成果がブランドメッセージとどのように連動しているかを認識し、個人の貢献をブランドの成功につなげています。

これは、社内コミュニケーションを通じて日々の業務におけるブランド価値の重要性を提示し、従業員が自らの役割を誇りと感じる機会を作ることで実現しています。

愛着と忠誠心の促進戦略

愛着と忠誠心は、従業員が長期的に組織に貢献するための重要な要素です。

カルビーでは、従業員が会社に対する愛着を持つことで、その熱意が顧客サービスの向上につながると考えています。

そのため、社内イベントの開催やアワードプログラムの実施などにより、従業員がブランドの一部として誇りを持ち、それを外部に向けても伝えられるような環境を整えているのです。これにより、従業員一人ひとりがブランドのアンバサダーとして機能し、忠誠心を促進しています。

インナーブランディングは会社の魅力を理解し体現する方法

インナーブランディングは会社の魅力を理解し体現する方法

カルビーのインナーブランディング事例を元にすると、インナーブランディングとは会社の魅力をより深く理解し体現する方法といえます。

社員一人ひとりが体言して外に発信することで、ブランド力は高まっていきます。

昨今では「ブランディング」というと、外側だけを固めがちですが、カルビーのおこなった内側のブランディングこそが本物のブランドを形成していくのです。

ぜひカルビーの事例を参考に、社内を中から強くしていきましょう。

私たちむすび株式会社も、多くの会社のインナーブランディングをサポートしてきました。以下に弊社の事例を解説しておりますので、ぜひそちらも参考にしてください。

深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランス、ミラノで6度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても”光る人材”が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。「どんな会社でもできるインナー・ブランディング まず教育、そして採用、業績アップ。鉄板の好循環をつくる」(セルバ出版)。

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