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2023.06.29

採用ブランディングの戦略・戦術を作るフレームワーク全9工程|⑥~⑦コンセプト

採用ブランディングの戦略・戦術を作るフレームワーク全9工程|⑥~⑦コンセプト

前回の記事では採用ブランディング・プロジェクトの戦略・戦術を作るフレームワーク④~⑤、ペルソナについて解説しました。

今回も、私、深澤了の著書「知名度が低くても〝光る人材〟が集まる 採用ブランディング 完全版」(WAVE出版)から、21の法則のなかから、重要な9工程の⑥~⑦について解説します。

 

採用活動に欠かせないコンセプト

採用活動に欠かせないコンセプト

採用活動において、コンセプトは欠かせません。なぜなら、コンセプトが採用活動全体を貫く「軸」になるからです。

採用活動では、メディア掲載やイベント・説明会、パンフレットやホームページの作成などを実施しますが、いずれにおいても一貫したコンセプトが必要になります。

コンセプトに基づいていないと、個別の戦術としての機能は果たせるかもしれませんが、採用全体の効果は限定的になってしまいます。

採用の効果を最大化するためには「メディアを見てもパンフレットを見ても説明会で直接接点をもっても、一貫した会社の魅力に触れられ、結果、会社のイメージがつくられる」状態が応募者の頭の中に作られないといけません。

 

コンセプトは長期活用できる

採用ブランディング・プロジェクトでコンセプトを作れれば、毎年のように採用ツールを作り変える必要はなくなります。なぜなら、採用ブランディング・プログラムで行うすべての施策は、すべてがコンセプトに基づいているからです。

コンセプトは、企業理念や価値観を表しているので、そうそう変わるものではありません。

つまり、コンセプトさえ定まっていれば、翌年からは社員インタビューを入れ替えたり、追加したりする程度で良いのです。

実際に、私たちむすび株式会社がサポートしてきた企業は、平均して3~5年間同じツールを使い続けています。

 

採用ブランディングの戦略・戦術を作るフレームワーク⑥コンセプト作り

採用ブランディングの戦略・戦術を作るフレームワーク⑥コンセプト作り

実際に、コンセプトをどのように作っていくかを解説します。

このときに大事になるのが、自社の強みです。

フレームワーク①~③」で行った強みを基に「強みの3つをペルソナにどう説明しますか?」と、私たちではなく、企業の社員それぞれにコンセプトを考えてもらいます。

このときによくあるのが、かっこいい言葉にしてしまうケースです。コンセプト作りで大事なのは、とにかく個々のアイデアを出してもらうことなので、ひねったりかっこよい言葉を考えたりする必要はありません。

まずは話し言葉のように、とにかくコンセプトを伝えるための文章を書いてもらいます。

そして、それぞれの文章をメンバーで共有し、すり合わせていくことで、コンセプトが生まれてきます。

ここで「うちの会社はこういう会社だよね、だからこういう発信をしていかないといけないよね」と統一されることで、採用活動に一貫性が出てきます。

 

採用ブランディングの戦略・戦術を作るフレームワーク⑦コンセプトのスローガン化

採用ブランディングの戦略・戦術を作るフレームワーク⑦コンセプトのスローガン化

採用スローガンとは、出てきたコンセプトを一文で表した合言葉です。

スローガンを必要とする理由は、以下の2つがあります。

  • 社員が自分の体験を効率よく話せるようになる
  • 採用ツールの一貫性が出やすくなる

そして、上記のように活用するためには、スローガンを本質的でわかりやすいもの、会社の強みや文化に加えて、会社らしさがしっかり出ていることが最重要です。

ただ、先述したように、コンセプト自体は話し言葉などで社員の方に書いてもらいます。それらを一文にしてスローガンに落とし込むのは、高い専門性を要します。

そのため、採用スローガンの開発においては、私たち、プロにお任せいただいています。

なかには自分達でスローガンを考えたいという企業もありますが、社員それぞれの想いをすべて詰めて会社らしさも表現できるスローガンを作るには時間がかかりますし、その時間が無駄です。

実際にスローガンを開発した企業をいくつも見てきていますが、上記の条件にハマるスローガンを開発できる企業は、まずありません。

スローガン開発に時間を割くのであれば、コンセプトをブラッシュアップしたり採用フローに時間をかけてもらったりした方が効率的です。

コンセプトまで作って、最終的なスローガンで「伝わらない・浸透しない・コンセプトとズレている」となっては意味がないので、スローガンの開発は、プロにお願いしてください。

 

採用ブランディングは軸になるコンセプトが最大の鍵

ンディングは軸になるコンセプトが最大の鍵

今回解説したように、コンセプト作りは、この後のクリエイティブへの落とし込みや採用活動のなかでも最も重要になります。

軸が定まっていないままクリエイティブだけを進めても、一貫性のない、自社の強みが伝わらないものが出来上がってしまうだけです。

私たちの採用ブランディング・プログラムは、中小企業でも勝てる圧倒的な差別化を図る方法論なので、一貫性や強みが伝わらなければ意味がありません。

ただし、コンセプト作りも、コンセプトからのスローガン化も、自社だけで行うのはまず難しいです。

そこに時間を割くのであれば、私たちにお任せいただき、他の採用活動へ時間をかけた方が効率的です。無理に自社だけで行おうとせずに、ぜひ私たち、むすび株式会社へご相談ください。

  

    

 

深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランスで5度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても”光る人材”が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。

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