REPORTS

レポート

2024.05.28

企業価値を内側から高める!インナーブランディングの効果的質問法

企業価値を内側から高める!インナーブランディングの効果的質問法

企業の真価は、製品やサービスだけでは測れません。内側から湧き出るブランドの力を最大化する「インナーブランディング」が重要です。

そこで、組織全体で価値を共有し、社員一人ひとりの忠誠心を深めることで、ブランドアイデンティティーを強化し、自発性を引き出すための、効果的な質問法について解説します。

価値共有を実現する質問戦略

価値共有を実現する質問戦略

企業の価値を共有し、内部からブランドを高めることは重要です。この過程で重要となるのが、質問戦略です。

質問を通じて、社員自身が企業のことを深く理解し、共感し、そしてその価値を体現するようになります。質問は単に情報を得るためだけではなく、思考を促すきっかけを提供し、意見交換を通じた価値の共有につながります。

質問することで、社員一人ひとりが企業のビジョンやミッションについて考え、自分自身の役割を見出すきっかけとなるのです。

社員に対する有効な価値共有質問例

有効な価値共有のための質問は、社員が企業の核となる価値について深く考えるよう促し、それを日々の業務に活かすためのものです。

例えば

「私たちの商品/サービスはどのような価値を提供していますか?」
「私たちの理想の企業文化はどのようなものだと思いますか?」
「日々の業務で私たちのミッションをどのように体現できますか?」

など、具体的な質問をすることが大切です。これにより、社員はより具体的に自分の仕事が企業全体の価値にどのように貢献しているのかを理解することができます。

価値共有を促進するコミュニケーションの技術

価値共有を促進するには、効果的なコミュニケーション技術も必要です。良い質問はコミュニケーションの出発点となりますが、それを活かすためには、聞き手の姿勢も重要です。

例えば、アクティブリスニングを実践し、相手の話に耳を傾けることで、安心感を提供し、より深い意見交換を促します。

また、非言語的コミュニケーションにも注意を払い、ジェスチャーや表情を活用して、相互理解の促進を図ります。これによって、社員間の信頼関係が強化され、価値共有の文化が醸成されていきます。

チーム内で価値観を統一するためのワークショップ

強固なチームを築くためには、価値観を共有し、統一することが欠かせません。

ワークショップはその一助となる重要な手段です。

企業のビジョンやミッションに関連するトピックを設定し、グループディスカッションやロールプレイなどの活動を行うことで、チームメンバーが一緒に学び、考える機会を持ちます。

また、ワークショップを通じて、メンバー一人ひとりが企業の価値観に対する自分なりの解釈を明らかにし、他のメンバーと共有する場となります。これにより、チーム内の結束力が高まり、組織全体の価値をより効果的に高めることにつながるでしょう。

組織忠誠心を深める手法

組織忠誠心を深める手法

組織に対する忠誠心は、社員が持つ企業への強い信頼感や帰属意識から生まれます。組織の目標達成に不可欠な要素であり、組織忠誠心を深める手法には、インナーブランディングが効果的でしょう。

インナーブランディングを進める際、企業のミッションやビジョンといった価値観がしっかりと社員に共有され、理解されることが重要です。

このように共有された価値観は、社員の行動基準となり、組織と個人が同じ方向を向いて努力する土壌を作ります。そして、社員一人ひとりが企業の一員としての誇りを持ち、日々の業務に取り組む姿勢が醸成されるのです。

忠誠心を高めるインナーブランディングの質問

忠誠心を高めるためのインナーブランディングには、社員への質問がとても大切になります。これらの質問は、社員が自分自身の意見や感覚を反映させ、組織との一体感を高める機会を提供するものであります。

たとえば、

「あなたにとって当社のビジョンとは何を意味しますか?」
「あなたが考える当社の強みは何ですか?」

といった質問を通じて、社員は自らの言葉で企業価値を表現する機会を持つことができます。

さらに、「どのような支援があればもっと会社に貢献できると思いますか?」のような質問は、社員のニーズに対する理解を深め、その結果として忠誠心を育てます。

これらの質問は、社員が組織に対して感じる思いや姿勢を明らかにし、インナーブランディングの成功に直結する重要な手法の一つです。

効果的質問法でブランドアイデンティティーを強化

効果的質問法でブランドアイデンティティーを強化

企業のブランドアイデンティティーは、その独特の価値観と存在感を顧客に伝えるための鍵となります。

このアイデンティティーを明確にし、内外に強固に浸透させるための手法のひとつが、効果的な質問法です。

質問には相手の考えを引き出し、共有理解を深める力があります。インナーブランディングにおいては、社員一人ひとりがブランドエッセンスを理解し、それを体現することが重要となります。

たとえば、新入社員研修での質問を通じて、企業理念やミッションに対する個々の考えを共有することは、組織全体の一貫性を確立する上で効果的です。

ブランドアイデンティティーを浸透させる質問例

ブランドアイデンティティーを組織内に浸透させるための質問法には、社員が直接関与できるような設問が求められます。

例えば、

「私たちのブランドが大切にしている価値観を3つ挙げてください」
「お客様が私たちのサービスを選ぶ理由は何だと思いますか?」

といった質問が挙げられます。

これらの質問に答えることで、社員は自らの言葉でブランドの核となる価値観を表現する機会を得ます。また、「私たちのブランドは五年後、市場でどのような位置にいると思いますか?」と問うことで、将来の展望を共有し、長期的な目標に向けた共感を育むことができます。

このプロセスを通じて、社員同士で価値観を共有し、ブランドアイデンティティーに対する理解と共感を深めることが可能となります。

インナーブランディングを通じたブランドアイデンティティーの再確認

インナーブランディングのプロセスは、組織内のブランドアイデンティティーの再確認にも役立ちます。たとえば「これまで当たり前だと考えられていた価値観に疑問を抱いたことはありますか?」という質問を通じて、社員自身がブランドの価値観について深く反省し、真の意味で共有しているかを見直すきっかけになります。

さらに、「当社のブランドアイデンティティーを一言で表現するとどのようになりますか?」と問われることで、社員はより積極的にブランドアイデンティティーを理解し、内面化する努力をします。

これらの質問によって社員はブランドアイデンティティーの真髄を探求し、個人の行動や意思決定においてもブランドの価値を反映させるようになります。

社員の自発性を引き出す質問テクニックが重要

社員の自発性を引き出す質問テクニックが重要

企業の競争力を高めるためには社員一人ひとりの自発的な行動が重要になってきています。

そこで注目されるのが、社員の自発性を引き出し、企業内部の力を最大限に活用する「質問テクニック」です。

インナーブランディングを実施するうえでも、この質問テクニックはとても重要となります。

しかし、ほとんどの企業はこの質問が決して上手ではありません。

これらは取材などのテクニックに通ずる部分がありますので、プロに任せるべきです。

私たちは、これらの質問、取材、ヒアリングの経験も豊富ですので、ぜひむすび株式会社にお任せください。

深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランス、ミラノで6度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても”光る人材”が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。

  • PAGE-TOP