とくに中途採用の場合、給与や休日休暇を全面に押し出した訴求がほとんどと言ってもいいでしょう。新卒採用でも給与や休日休暇を強く押し出した訴求は多くの企業が行っています。
採用ブランディング的な結論では、給与や休日休暇について全面に押し出す訴求を強く推奨しません。それは以下のような理由があります。
1,差別化にならない
どの企業が行った「選社軸」の調査でも、給与や休日休暇は上位に来るがゆえに、多くの企業がここを訴求の軸にしがちです。だからこそ差別化にならず、多くの求人広告に埋もれてしまいます。また上には上がいますので、結局大企業にはかなわないのです。さらに言えば、待遇面はどの求人広告にもしっかりかかれているものなので、プロモーションや広告と違い、かなり読まれます。だからことさら全面に訴求する必要はないのです。
2,定着しにくい
給与や休日休暇に惹かれて入社した人は、それが自身の一番の価値観ですから、もっと良い企業が見つかればそちらへ行きたいと思うでしょう。ゆえに定着しにくい人材を採用することになってしまいます。
3,ミスマッチを誘発しやすい
給与や休日休暇に惹かれて入社するということは、それ以外の企業文化やそこから派生するルールに馴染めない可能性が高くなります。多くのミスマッチはここで発生します。ゆえに2を引き起こしやすくなります。
給与や休日休暇を全面に押し出して採用を行うことは、採用の本質からかなりかけ離れたやり方です。これをやっていると、辞める人が続くので、1年中採用活動が止まらない、といういわゆる「ザル採用」を誘発しやすくなります。だから、採用ブランディングの考え方として、給与や休日休暇を全面に押し出すことは、強く推奨しないのです。
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