ブランディングとマーケティングの違いは、にている部分もありますが、基本的には似て非なるものです。まとめると下記になります。
①「売れる仕組みづくり」と「売れ続けるしくみづくり」
②短期か長期か
③顧客を捉える角度の違い
③ロイヤル・カスタマーとロイヤリティ
①に関しては、前者がマーケティング、後者がブランディングでよく言われることです。一般的な企業活動として、マーケティングが新規顧客獲得を目指すことを重視する一方で、ブランディングは「ブランド・エクイティ」という概念で示される「ロイヤリティ」という言葉があるように、リピーター=ファンを重視します。この点はマーケティングの概念から出てきた④ロイヤル・カスタマーと似ています。
②は、①での書いたとおり、マーケティングが短期的な施策で語られることが多いのに対し、ブランディングは長期的な視点で企業やそのブランドの成長を追いかけていく持続的な取り組みです。
③は、マーケティングでよく言われるのが顧客の声を聞いて商品開発に活かす「マーケットイン」の発想。ブランディングは「顧客が望んでいる(はずだ)けど、まだ顕在化していないことを自分たちの価値観にのせて伝えていくこと」と説明することができます。
マーケティングは、世界中のビジネス・スクールにおいて必修の基礎科目であり、さらに「企業マーケティング」という言葉もあるように本来、短期的な視点だけではない概念のはずですが、どうしても日本において、実務段階では短期的な取り組みとして語られることが多いのです。この点を踏まえ、マーケティングとブランディングの違いは、
マーケティング:短期、高速、繰り返し
ブランディング:長期、継続、積み上げ
という特徴と違いを挙げることができると思います。
なおさらに詳しく知りたい方は弊社が運営しているブランディングの専門媒体、BRAND THINKINGの「ブランディングとマーケティングの違い」を御覧ください。