インナーブランディングを実践する上で、社員の一体感とモチベーションを高める方法は重要です。そのひとつとして「ワッペン」があります。
この記事では、インナーブランディングの具体例からワッペンデザインのポイントまでを詳しく解説します。
ワッペンによるインナーブランディングの具体例
ワッペンを活用したインナーブランディングは、社員の結束力やモチベーション向上に効果的です。具体例として、会社のロゴやミッションがデザインされたワッペンを制服やカバンに付けることが挙げられます。
これにより、社員は会社の一員であるという誇りを持ちやすくなります。さらに、プロジェクトごとに異なるデザインのワッペンを作成することで、チーム意識を高めることも可能です。
ワッペンのデザインとメッセージ
ワッペンのデザインは非常に重要です。シンプルでありながら印象に残るデザインが求められます。たとえば、会社のロゴに加え、企業のミッションやビジョンを簡潔に表すメッセージを取り入れると効果的です。社員はそのメッセージを見るたびに、自分の役割や目指すべき方向を再確認することができます。また、カラーバリエーションや素材の選定も大切です。耐久性のある素材を使うと、長期間にわたって使用が可能になります。
さらに、社員が自発的にワッペンを付けることを促すデザインが重要です。例えば、デザインに社員のアイデアを取り入れたり、ユニークな形状にすると愛着が湧きます。結果として、社員同士のコミュニケーションが活発になり、職場の雰囲気が明るくなるでしょう。このように、デザインとメッセージを工夫することで、ワッペンは強力なブランディングツールになります。
ワッペンの配布タイミング
ワッペンの配布タイミングも重要な要素です。最初に考えられるタイミングは、新入社員の入社時です。新しい環境に馴染む一助として、歓迎の意を込めてワッペンを渡すと良いでしょう。次に、大型プロジェクトの開始時も有効なタイミングです。チーム全体の結束力を高める手段として、プロジェクト専用のワッペンを配布します。プロジェクト終了後には、その達成感を共有する記念品としても役立ちます。
また、社内イベントや周年記念などの特別な機会にも配布することが考えられます。これにより、イベントの思い出がワッペンを通じて長く残ります。さらに、業績の優秀な社員やチームに対する表彰としてもワッペンは効果的です。特別なデザインを施すことで、受け取った社員は一層のモチベーションを感じるでしょう。このように、配布タイミングを工夫することで、ワッペンは企業文化の深化に大きく寄与します。
ワッペン活用の成功事例
実際にワッペンを活用して成功した企業の事例をご紹介します。あるIT企業では、プロジェクトごとに異なるワッペンを作成し、社員に配布しました。特に、プロジェクトリーダー自らがデザインを考えることで、チーム全員のモチベーションが高まりました。この取り組みにより、プロジェクトの成功率が向上したと報告されています。また、周年記念に特別な限定ワッペンを配布したことで、社員の満足度が大幅に向上しました。
別の企業では、ワッペンを全社員に取り入れたところ、社内コミュニケーションが活発になった事例があります。特に、異なる部署の社員同士がワッペンを通じて会話を始める場面が増えました。結果として、業務の効率が向上し、チームワークも強化されました。このように、ワッペンを戦略的に活用することで、多くの企業が成功を収めています。
ワッペンのデザインのポイント
ワッペンのデザインを考える際には、まず視認性と独自性が大切です。視認性が高いことは、遠くからでも明確に分類できるためです。また、独自性を持たせることで他のデザインと区別しやすくなります。
さらに、デザインはシンプルであることも大事です。複雑なデザインは細部が不明瞭になり、意図したメッセージが伝わりにくくなるためです。このようなポイントを押さえることで、効果的なワッペンデザインを実現できます。
デザインに込めるべきメッセージ
ワッペンには必ず、その組織やチームの使命感や価値観を反映したメッセージを込めるべきです。例えば、企業のワッペンであれば、その企業の理念やビジョンをデザインに表すことが求められます。
また、チームのワッペンであれば、チームワークや勇気を象徴するデザインが良いでしょう。これによって、ワッペンを見る人たちにその組織やチームの精神が伝わりやすくなります。さらに、特定の色やシンボルを用いることで、一目でそのメッセージがわかるようにすることが大切です。
社員の意見を取り入れたデザイン
ワッペンのデザインを決定する際には、社員の意見を反映させることが重要です。これは、社員がデザインに対して愛着を持ちやすくするためです。
また、様々な視点を取り入れることで、より広い視点から魅力的なデザインが創り出されます。
まずは、社員から意見を募り、それを基に複数のデザイン案を作成します。そして、それをさらに社員投票やディスカッションを通じて絞り込んでいきます。最終的には、全員が納得するデザインとなるでしょう。
ワッペンの色や素材の選び方
ワッペンの色や素材の選び方には、デザインと同じくらいの重要さがあります。まず、色は視認性と理解を早めるために、明確で鮮やかな色を選ぶことが望ましいです。
例えば、企業のメインカラーを使用すると、一目でその企業を連想させることができます。また、素材については、耐久性だけでなく、使用する場面を考慮して選定することが大切です。例えば、スポーツチームのワッペンであれば、耐水性や通気性を兼ね備えた素材が良いでしょう。
このようにして色や素材を選ぶことで、より機能的かつ視覚的にも魅力的なワッペンが完成します。
インナーブランディングの軸がワッペンに反映される
今回、ワッペンから考えるインナーブランディングとして解説しましたが、ワッペンさえあれば良いわけではありません。重要なのは、ワッペンに反映されるべき想いや理念です。
理念や想いがワッペンという形で反映されていれば、意味のある施策と言えるでしょう。
弊社ではインナーブランディングを1からサポートしています。見た目だけではない真髄のインナーブランディングを実現しますので、ぜひブランド力を向上させる際にはご相談ください。
【インナーブランディング事例はこちらをご確認ください。】
深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター
2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランス、ミラノで6度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても“光る人材“が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。「どんな会社でもできるインナーブランディング」(セルバ出版)。「人が集まる中小企業の経営者が実践しているすごい戦略 採用ブランディング」(WAVE出版)