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2024.08.29

インナーブランディングとエクスターナルブランディングの違い

インナーブランディングとエクスターナルブランディングの違い

企業のブランディングには内部と外部の両方で異なるアプローチが必要です。本記事では、インナーブランディングとエクスターナルブランディングのそれぞれの定義や重要性を解説し、これらの違いや統合戦略の必要性を探ります。

インナーブランディングについて相談したい方はこちらから

インナーブランディングとは

インナーブランディングとは、組織内で社員がブランドの価値や理念を理解し、それを実践することを促す手法です。企業が外部に向けて発信するブランドメッセージと一致した行動を社員が取ることで、顧客への信頼を高める効果があります。

また、社員のエンゲージメントやモチベーションも向上し、結果として企業の競争力が強化されます。

エクスターナルブランディングとは

エクスターナルブランディングとは、企業や製品が外部のステークホルダーにどのように見られるかを確立するための戦略です。

具体的には、広報活動や広告、ソーシャルメディアなどを通じて、ブランドイメージやメッセージを伝えることを指します。これにより、企業の認知度や信頼度が向上し、売上や顧客ロイヤルティの増加に繋がるのです。

インナーブランディングとエクスターナルブランディングの違い

ンナーブランディングとエクスターナルブランディングの違い

インナーブランディングとは、企業や組織内部に対してブランド価値やミッションを共有し、社員一人ひとりがその価値を理解し、共感することを目的としています。一方、エクスターナルブランディングは、外部の顧客や市場に対してブランドイメージを形成し、訴求することを重点とします。

この二つのブランディング手法は、アプローチの対象や狙いが異なりますが、どちらもブランド全体の強化に欠かせない戦略です。

対象とするオーディエンス

インナーブランディングの対象は、企業内部の従業員やスタッフです。彼らがブランドの価値を理解し、自分ごととして捉えることで、企業全体の一体感やモチベーションが高まり、結果としてパフォーマンスが向上します。従業員一人ひとりがブランドのアンバサダーとして役割を果たすことが求められます。

一方、エクスターナルブランディングの対象は、企業外部の顧客、パートナー、一般消費者です。これにより、消費者の心に強い印象を残し、そのブランドを選び続けてもらうことが目標です。したがって、マーケットリサーチをもとにターゲットを絞り、最適なメッセージを届けることが重要です。

それぞれのブランディングは異なる層をターゲットにしていますが、相互に関連し、ブランド全体の価値を高めるために重要な役割を果たします。

アプローチ方法の違い

インナーブランディングでは、社内イベントや研修プログラムを通じてブランド価値を浸透させます。たとえば、ミッションやビジョンを共有するための集合研修や、日常的なコミュニケーションを重視する取り組みがあります。また、社員同士の交流を深めるチームビルディング活動も効果的です。

一方、エクスターナルブランディングは、広告キャンペーンやSNSを活用して外部にメッセージを発信します。たとえば、テレビCMやインフルエンサーを活用したプロモーション、ウェブサイトやブログでの情報発信が含まれます。また、ターゲット層の関心を集めるPR活動やイベント開催も重視されます。

これらのアプローチ方法の違いは、各ブランディングの目的に合わせて最適化されています。また、両者のアプローチを統合し、連携させることで、ブランドの一貫性を保つことが重要です。

成果の測定方法

インナーブランディングの成果は、社内アンケートやフィードバックの収集を通じて測定します。具体的には、従業員満足度調査やブランド理解度テストが有効です。また、離職率の低下や仕事内容に対する意欲の向上も成果の一つと考えられます。日々のコミュニケーションを通じて得られるフィードバックも大切です。

エクスターナルブランディングの成果は、売上や市場シェアの拡大といった経済的指標で測定します。さらに、ブランド認知度や顧客満足度調査も重要な指標となります。ソーシャルメディアのエンゲージメントや、顧客からのレビューも参考になります。これにより、消費者がどれだけブランドに対してポジティブな印象を持っているかを判断します。

こうした測定方法により、インナーとエクスターナルのブランディング戦略の効果を客観的に評価することができます。それぞれの成果をもとに、さらなる改善策を講じることが求められるでしょう。

インナーブランディングとエクスターナルブランディングの統合

インナーブランディングとエクスターナルブランディングの統合が必要な理由は、企業全体のブランド整合性を保つためです。一貫したメッセージを発信することで、企業の信頼性が向上し、顧客の信頼を得やすくなります。

また、社員がブランドに共感し、理解を深めることで社内のモチベーションが高まります。これにより、企業全体のパフォーマンスが向上します。

さらに、統合されたブランド戦略により、マーケットでの競争力が強化され、持続的な成長が期待できます。このように、統合戦略は企業全体に多くのメリットをもたらします。

本記事を参考にして、両者の概念を理解した上で統合した戦略を整えれば、ブランディングそのものを成功へと導けるでしょう。

【弊社のインナーブランディング事例はこちらをご確認ください。】

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深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランス、ミラノで6度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても“光る人材“が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。「どんな会社でもできるインナーブランディング」(セルバ出版)。「人が集まる中小企業の経営者が実践しているすごい戦略 採用ブランディング」(WAVE出版)

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