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レポート

2024.07.24

インナーブランディングを活用したブランドステートメント作成方法

インナーブランディングは、企業の内部でブランドの価値観やミッションを共有し、全社員が一丸となってブランドを推進する強力な手法です。

本記事では、ブランドステートメントの基本から、インナーブランディングを活用した作成プロセスを詳解します。

ブランドステートメントの基本

ブランドステートメントの基本

ブランドステートメントは、企業や商品の基本的な価値観や使命、ビジョンを示す重要な要素です。これはそのブランドが何を目指し、どのような価値を提供するかを明確にします。

顧客や従業員に対して、一貫性があり信頼されるメッセージを発信するためには、しっかりと定義されたブランドステートメントが不可欠です。また、これを基にしてマーケティング戦略やコミュニケーション戦略が構築されます。

ブランドステートメントの定義

ブランドステートメントとは、企業が持つ価値観や使命、ビジョンを簡潔に表現したものです。具体的には、その企業が何を目指し、どのような方法で顧客に価値を提供するかを示します。また、ブランドステートメントは社内外のステークホルダーに対してその企業がどのような存在であるかを伝えます。それゆえに、明確かつ一貫したメッセージとなることが重要です。

ブランドステートメントは、内部のスタッフや取引先に対する共通の理解を促進します。外部の顧客や潜在的な顧客に対しても同様であり、共感を呼び起こすポイントになります。そして、その結果としてブランドの信頼性が高まるのです。

企業のビジョンやミッションが変わることは少ないですが、時代や市場の変化に合わせてブランドステートメントも進化する場合があります。これにより、社会のニーズやトレンドに対応し続ける企業であることを示せるのです。

コアバリューの明確化

コアバリューとは、企業が最も重要視する価値観や基本的な行動指針を指します。ブランドステートメントにおいて、このコアバリューを明確にすることが非常に重要です。なぜなら、コアバリューは企業の日々の活動や意思決定を支える基本となるからです。たとえば、「誠実さ」や「革新性」などがコアバリューとして挙げられます。

コアバリューが明確であり、それが社員全員に共有されている企業は、意思決定や行動に一貫性が見られます。この一貫性が顧客に信頼感を与える要因となります。また、コアバリューを明確にすることにより、新規社員の採用においても適切な人材を見極める指標となります。

一方で、コアバリューは企業外の顧客やパートナーにも重要です。企業の価値観が顧客の価値観と一致すれば、そのブランドに対する愛着や信頼が高まるからです。したがって、コアバリューを明確に伝えること、そしてそれを行動で示すことが不可欠です。

インナーブランディングとブランドステートメントの関係

インナーブランディングとブランドステートメントの関係

インナーブランディングは、企業内部におけるブランド価値を共有し、社員の意識と行動を統合するプロセスです。一方、ブランドステートメントは、企業のビジョンやミッションを外部に示す要素です。

両者は、内部と外部のコミュニケーションを統一し、組織全体の一貫したメッセージを生み出すために極めて重要な関係にあります。これにより、企業全体のブランド価値が高まるのです。

インナーブランディングの役割

インナーブランディングは、社員一人ひとりが企業のブランドビジョンを理解し、共有する手段です。この取り組みにより、社員は日常業務でブランドの価値を実践できるようになります。また、社員のエンゲージメントが向上し、会社全体の士気も高まります。

ブランドの一貫性を保つためには、社員全員が同じ方向を向いて働くことが必要です。さらに、社員がブランドの顔となることで、外部とのコミュニケーションも円滑になります。インナーブランディングは、企業の内と外をつなぎ、全体の戦略を強固にする役割を果たします。

ブランドステートメントとのシナジー

ブランドステートメントは、企業が外部に向けて発信する重要なメッセージです。これがインナーブランディングと効果的に連携することで、強力なシナジーが生まれます。

まず、社員がブランドステートメントをしっかりと理解し、日常業務に反映させることが重要です。それにより、社内での一貫したメッセージが確立されます。次に、そのメッセージが外部に発信されることで、顧客やパートナーに対しても一貫性のあるブランドイメージを作り上げます。

このシナジー効果は、企業の信頼性を高め、ブランド価値を向上させるのです。

一貫性がもたらす効果

インナーブランディングとブランドステートメントの一貫性は、企業に多大な効果をもたらします。

まず、社員が一貫したメッセージを持つことで、社内コミュニケーションがスムーズになります。次に、外部とのやりとりでも、同じメッセージが伝わるため、企業の信頼感が増します。これにより、顧客との信頼関係も深まり、長期的なビジネスの成功につながります。

また、一貫性は企業のブランド価値を高め、新たな市場での競争力も強化します。このように、一貫性が全体のパフォーマンスを向上させるのです。

ブランドステートメント作成のプロセス

ブランドステートメント作成のプロセス

ブランドステートメント作成のプロセスは、多くの企業において重要な作業の一つです。ステートメントは、企業の価値観やビジョンを明確に伝えるためのものです。

このステートメントを作成するには、慎重な計画と深いリサーチが欠かせません。それでは、具体的なプロセスについて見ていきましょう。

初期ステップとリサーチ

最初に、ブランドステートメントを作成するための初期ステップについて考えます。最も重要なのは、リサーチです。リサーチの範囲は、ターゲットオーディエンス、競合分析、そして市場トレンドにまで及びます。これによって、企業の立ち位置や強みを確認することができます。

次に、ターゲットオーディエンスの特定を行います。これには、顧客のニーズや価値観を深く理解することが含まれます。そして、競合他社のブランドステートメントを分析します。このステップで自社の強みを浮き彫りにし、独自性を高めるためのヒントを得ることが重要です。

また、内部のリサーチも欠かせません。社員や経営陣の意見を集め、ブランドの歴史や文化を再確認します。これにより、ブランドステートメントが内外で一貫したメッセージを発信できるようになります。これらのステップを経て、初期段階のリサーチが完了します。

ステートメントのドラフト作成

次に、リサーチを基にステートメントのドラフトを作成する段階に入ります。まず、リサーチの結果を要約し、ブランドの核となる要素を洗い出します。これによって、ステートメントの土台が築かれます。

その後、具体的な言葉を使ってステートメントを構築します。この過程では、簡潔かつ明確な表現が求められます。そして、企業のビジョンや価値観を反映した文章に仕上げることが目標です。短いながらも強いインパクトを持つ言葉を選びます。

最後に、一度ドラフトを見直します。文法や表現を確認し、読みやすくするための修正を加えます。ドラフトが完成したら、一旦冷静な目で再確認するために少し時間を置いてから、最終チェックを行います。これで、ドラフト作成が完了します。

インナーブランディングの実行はどうすべきか?

インナーブランディングの実行はどうすべきか?

ブランドステートメントの作成ができたら、次はインナーブランディングを実施しなければなりません。しかし、多くの企業は両者を精度高く実施する時間はないでしょう。

そのために、中途半端で終わってしまう企業もあります。

ですので、インナーブランディングにおいては外部に依頼する方法も検討しましょう。

私たちむすび株式会社であれば、ブランドステートメントの作成から関わり、貴社のブランドを熟知した上でインナーブランディングに取り組みます。

過去にいくつもの成功事例もありますので、ぜひそちらも参考にしてください。

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深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランス、ミラノで6度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても“光る人材“が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。「どんな会社でもできるインナーブランディング」(セルバ出版)。「人が集まる中小企業の経営者が実践しているすごい戦略 採用ブランディング」(WAVE出版)

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