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レポート

2024.05.14

インナーブランディングの成功例|魅力的な社内報の作り方

インナーブランディングの一環として、企業がどう「魅力的な社内報」を作り出すかは、従業員のモチベーションを高め、組織力を高める大きな鍵です。

成功例を交えながら、社内報が果たすべき役割から書き方まで、解説します。

社内報の創り方と従業員へのインパクト

社内報の創り方と従業員へのインパクト

社内報は、インナーブランディングを推進する上で欠かせないコミュニケーションツールです。社員一人ひとりに企業の理念や文化を深く理解してもらうため、また、社内の最新情報を共有し、従業員間の結束を強化するために導入されています。

そこで重要となるのが、魅力的な社内報の作り方です。

社内報を通じて従業員が情報を得るだけでなく、読むことが楽しみになるようなコンテンツの提供が求められるからです。さらに、従業員が積極的に関わりたくなるようなインタラクションの場を設けることも、インナーブランディング成功の鍵となります。

情報共有を通じた組織の一体感創出

情報共有は、企業にとって非常に重要な機能であり、社内報によって一層効果的になります。

そのためにまず、社内のさまざまなニュースをタイムリーに、しかもわかりやすい形で伝えることが肝心です。

社内イベントの報告や新製品の開発進捗、さらには従業員の紹介など、多岐にわたるトピックを取り上げることで、従業員は日々の業務と会社全体の動向をリンクさせることができます。

それにより、企業全体としての動きを個人のミッションと繋げ、組織全体としての一体感を育んでいくことができるのです。

価値観を共有する社内コミュニケーションツール

社内報は単なる情報伝達の手段に留まらず、企業の価値観や文化、ビジョンを共有することにも大きな役割を果たします。企業が大切にしている考え方や目指す方向性を記事に込めることで、社員それぞれがその考えを理解し、自らの行動に反映させるきっかけになります。

例えば、CSR活動や社会貢献の取り組みをフィーチャーすることによって、企業がどのような価値を重んじているかを伝えることができるでしょう。このように、社内報は情報を共有するだけでなく、企業のアイデンティティを構築する重要な役割を担っているのです。

社内報における情報共有の工夫

社内報における情報共有の工夫

日頃から情報を共有し、社内のコミュニケーションを活性化させることは、インナーブランディングにおいて重要な役割を果たします。

特に、多様な従業員がいる企業では、情報共有の仕方一つで社内の雰囲気が大きく変わることがあります。

工夫には、情報のセグメント化やターゲット設定、インタラクティブなコンテンツの利用、デジタルとアナログのうまい組み合わせなどが挙げられます。これらの工夫を通じて、従業員一人ひとりが求める情報を効率的かつ効果的に得ることができるようにしましょう。

価値観を共有する文章の書き方

価値観を共有する文章の書き方

企業の内部コミュニケーションツールとして社内報がありますが、その中で最も重要なのは企業の価値観を共有することです。

この価値観を共有する作業は、ただ情報を伝えるだけでなく、従業員一人ひとりがその価値観を内面化することが求められます。そのためには、単に事実を羅列するのではなく、読み手が共感できるような文章を書く必要があります。

文章を書く際には、企業のミッションやビジョンを常に意識し、それをどのように日常業務に落とし込んでいるのかを具体的なエピソードを交えながら描写しましょう。

ストーリーテリングを取り入れた記事作成

ストーリーテリングは、読者の感情を揺さぶり、情報を記憶に残しやすくする効果的な手法です。

社内報で価値観を伝える際にも、このストーリーテリングを活用すると良いでしょう。たとえば、ある社員が直面した問題を解決に導いた過程を物語形式で描くことによって、読者は自然とその経験に共感し、企業の価値観について深く考えるきっかけを持つことができます。

ストーリーには、具体的なキャラクター、シチュエーション、感情などを豊かに描くことが大切です。そうすることで、読者は情報をただ受け取るのではなく、自らがそのストーリーの一部となる体験を得ることができます。

社員の声を活かすインタビュー記事

社員一人ひとりが持つ独自の経験や視点は、企業の豊かな価値観を形成する上で欠かせません。そこでインタビュー記事は、これら多様な声を引き出すことに長けています。

社員に直接話を聞き、その言葉を記事にすることで、読者は実際の社員が感じている企業の価値観をリアルに感じ取ることができます。インタビューを行う際には、相手の話を真摯に聞き、企業文化や仕事への情熱が伝わるような質問を用意しましょう。

また、記事にする際には、その人ならではの表現や話し方を大切にすることで、記事に深みが出るでしょう。

社内外のニュースを価値観と結びつける

社内外のニュースを取り上げることは、企業の価値観を普段の業務にどう反映させているかを示す機会です。新製品の発表、社会貢献活動、業界の動向といったニュースを適切にピックアップし、企業の価値観を読み解くキーとして活用します。

この際、単なる事実の報告にとどまらず、そのニュースがなぜ重要なのか、どのように企業の方向性と連動しているのかを広い視野で捉え、分析して論じることが大切です。ニュースを通じて、企業の進むべき道や価値観を再確認し、従業員の意識を高める内容に仕上げていきましょう。

従業員のモチベーション向上につながる社内報

従業員のモチベーション向上につながる社内報

従業員が毎日の業務に前向きな姿勢をもって取り組むためには、モチベーションの向上が不可欠です。そのための大切なツールの一つが社内報です。

社内報には、ただ情報を共有するだけではなく、従業員が自らの作業に意義を見いだし、やる気を持てるようにさまざまな角度からサポートする役割があります。

インナーブランディングの施策に上手に取り入れていけば、理念浸透の加速にも期待できるでしょう。

しかし、闇雲に制作物を作成すれば良いわけではありません。むすび株式会社では社内報などの制作物の効果的な使い方もお伝えしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランス、ミラノで6度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても”光る人材”が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。

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