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2023.09.20

インナーブランディングの浸透を図るアンケート項目|採用に関わるから浸透度チェックが必要

インナー・ブランディングの浸透を図るアンケート項目

インナーブランディングによる理念浸透度は、定性的と定量的に把握する方法があります。

定量的に把握する方法の一つとしては、アンケートによる調査が最もわかりやすいでしょう。

そこで今回は、理念浸透度調査のアンケートにおける注意点や必須項目について解説します。

理念浸透度調査のアンケートをどこまで行うべきか?

理念浸透度調査のアンケートをどこまで行うべきかは、一概にはどの位とは言えません。

全社員で行う場合もあればマネージャーレベルまで行う場合もあります。

対象社員については社員数の規模によっても異なるので、判断の難しいところでもあります。

例として挙げるのであれば、最初だけ全社員へアンケートを行い現在地を把握。2回目はマネージャークラスのみにして、理念の理解度が8割を超えたら再度全社員に行うといった方法もありでしょう。

理念浸透度調査のアンケートをどの位の頻度で行うべきか?

理念浸透度調査は、定期的に行ってください。ただし「定期的」の頻度も会社によって異なります。

毎月調査し、数字の動きを把握した上で対策を練る企業もあります。現場への負担はある程度かかりますが、アンケートであれば5分以内に終わるので、そこまでの負担ではありません。

理念浸透度調査アンケートの必須項目

理念浸透度調査アンケートの必須項目

理念浸透には、4つの段階があります。

  1. 覚えている
  2. 理解する
  3. 使える(話せる)
  4. 実行する

アンケートには、これらの段階に即した項目を入れていきましょう。

具体的な項目について、以下で解説します。

理念浸透度アンケートの必須項目①暗唱できるか?

まず「覚えている」を確認するために、暗唱できるかどうかの項目を入れましょう。

ただし「暗唱」という言葉に対して抵抗を持つ企業もあるでしょう。その場合は、単に言い回しを変えて「理念を何も見ずに言えるか?」とするだけで良いです。

アンケートをとる側としては「覚えているか?覚えていないか?」がわかれば良いので、暗唱という言葉にこだわる必要はありません。

暗唱に関しては、賛否両論があります。企業文化によっては暗唱を求めないこともあるでしょう。その場合はこの項目はいらないかもしれませんが、浸透を考える上では、前述した4ステップを考えると、「覚えてもらう」フェーズはどうしても必要になることをご留意ください。

理念浸透度アンケートの必須項目②理念の意味を理解しているか?

当然ながら、理念の言葉だけを覚えているだけではインナー・ブランディングにはなりません。

ここは4段階の「理解する」において重要なポイントです。

理念浸透度アンケートの必須項目③自分の言葉で理念について話せているか?1週間内に1回は話しているか?

理念を使える(話せる)かを調査するのに必要な項目です。

周りの人に話せるほどになっていれば、理念を「覚える」段階も「理解する」段階も順調だと考えられます。

ただし、理念を使えるかどうかも確認しなければいけないため「1週間内で話せているかどうか?」を確認する必要があるのです。もちろん、毎日話せるのであれば毎日に話すにこしたことはありません。

しかし、理念について毎日話すというのは現実的に難しいので、1週間に一度。1週間に一度であれば会議などがあると考えられるので、1週間を基準にしています。

理念浸透度アンケートの必須項目⑤自分の部署に理念が浸透しているかどうか?

マネージャークラスへのアンケートでは、自分の部署に浸透しているかどうかの確認項目を入れておきましょう。

ここでは、4つの段階にそって調査をしながら、部署に浸透しているかどうかを確認してもらいます。

ケーススタディ:店舗運営の場合に入れておきたいアンケート項目

ケーススタディ:店舗運営の場合に入れておきたいアンケート項目

理念浸透調査のアンケート項目は、事業内容によっても異なります。

以下は、店舗運営をされている企業で実施しているアンケートの項目です。

実際にむすび株式会社がサポートしている企業の例なので、参考にしてください。

バリューのどの点に紐づけた行動をしているか?

「どのバリューに紐づけて行動したか?」は、4つの段階の「実行」に当てはまる部分です。

どのバリューに紐づけて行動しているかを確認することで、常に理念を意識するようになり、どの行動が正しいかどうかがわかります。

最も効果のあった取り組み

最も効果のあった取り組みは、共有することで他店舗に良い影響を与えられます。

横展開できるので、効率的に理念浸透を推進していけます。

また「他店舗を真似たことがあるか?真似た場合はどの取り組みを真似たか?」についても記載してもらうと良いでしょう。

チームワークについて

チームワークについては、3つの項目を記載してもらいます。

  • チームワークが達成されているか?
  • どのような行動がチームワークになっているか?
  • 信頼・尊敬・共感でどのような考え方をしているか?

理念浸透においてチームワークは必須ですし、これらのポイントを抑えておけばマネジメントに活かせます。

アンケートを活用して理念浸透を促しましょう

アンケートを活用して理念浸透を促しましょう

理念浸透度の調査として、アンケートは効果的な方法です。

しかし、たった数分のアンケートへの記載も、最初のうちはルーチンが変わってしまうために社員が拒否反応を起こしてしまう場合もあります。

ここで重要となるのが、マネージャーのコミュニケーション力です。

この社員の拒否反応をどう抑えるかで、マネージャーの力量が試されます。

弊社では、このようなアンケート調査におけるお悩みもサポートいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランス、ミラノで6度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても”光る人材”が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。

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