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レポート

2023.08.03

採用から始めるインナーブランディングにおける理念浸透4段階

インナーブランディングを行う上で重要な理念浸透には、4段階あります。

  1. 理念を覚える
  2. 理念を理解する
  3. 理念を話せる
  4. 理念を実施する

今回は、これら4つの段階に沿って、企業が何をすべきなのかについて解説します。

インナーブランィングの理念浸透段階①覚える

まず「理念を覚える」段階のよくある例は、理念の唱和です。

しかし、理念を覚えるために、必ずしも唱和を行わなければいけないわけではありません。

文化や価値観にそぐわない場合には、唱和以外の方法を検討しても良いでしょう。たとえば、昇格試験に理念に関する記述を入れたり、カードを配布したりポスターを提示したり、さまざまな方法を検討できます。

いずれにしても大事なのは、「最速で理念を覚えてもらうにはどのような方法が良いか?」という視点です。

ただし、パンフレットなどの制作物を配布するだけでは「覚える」まではできても、次の段階の「理解する」に寄与しない可能性があります。

インナーブランィングの理念浸透段階②理解する

理解

理念浸透の第2段階「理解する」のフェーズでは、前提として会社の公式見解をしっかり決めておく必要があります。たとえば「元気な〇〇」や「気持ち良い〇〇」などの場合、それぞれが意味する「元気」や「気持ち良い」の解釈が異なってしまうからです。

そのために、会社としての公式見解を示し、コンセンサスを得なければいけません。コンセンサスを得る方法はいくつかありますが、実施しやすい方法として「定期的な座談会を実施する」などがあります。

基本的な座談会の流れは、以下のようになります。

  1. 1週間~1か月のなかで理念に沿った行動やその結果を社内SNSに書き込む
  2. インナー・ブランディング委員会で検討して「月間MVP」を数名選び表彰
  3. 座談会の開催
  4. 座談会の内容を記事化
  5. 社内で共有

座談会を重ねていくと、どんな行動が推奨されるのかを全従業員が理解できるようになっていきます。

また「理解」においても、どのようなレベルで「理解した」とするのかも決めておく必要があります。たとえば「社内研修で社員が語れるようになる」や「アルバイト・パートでも理念研修ができるようにする」などが考えられるでしょう。

インナーブランィングの理念浸透段階③話せる

第2段階で理念を理解したら、次は理念を自分の言葉で話せるようにならなければいけません。

自分の言葉で話せるようになってやっと、理念が浸透し始めているといえるでしょう。

では、話せるようになるにはどうするべきかというと、実際に発表の機会を作ると良いでしょう。

もちろん、ただ発表するだけではなく、以下の段階で理解を促進していきます。

  1. 全従業員で社内SNSに書き込む
  2. 翌週の会議などで発表し合う
  3. 書き込んでいないことも含めて、ニュアンスを共有
  4. お互いに質問し合いそれに答える

また、具体的な行動に関して結果を添えて発表すること、社員同士の知見が一気に深まり、他の従業員の行動に良い影響を与えます。

インナーブランィングの理念浸透段階④実施する

実施

最後の段階の「理念を実践する」には、前提として①~③の段階を継続的に行って、個々で実践を促すというのが基本です。しかし、当然実践しない人も出てきます。

実践しない人がいる場合の対策としては、以下の2つが挙げられます。

  • 評価を絡める
  • 上長が責任を持ってマネジメントをする

評価を絡める方法としては、ペナルティを設けるまたは給与に反映させるという方法があります。

これらの方法も、会社の文化や価値観と関わる部分なので、慎重に検討した上で決めましょう。

2つ目の「上長が責任を持ってマネジメントする」というのは、書き込みなどに対してアドバイスや感想、フィードバックをしてあげることです。そこで重要なのが「ズレを修正してあげる上長の姿勢」。

たとえば、従業員の書き込みが会社側の意図と違う意図で書き込んだとします。しかし、頭ごなしに「これは会社の意図と違う」と否定しないようにしてください。

本人はそれが正しいと思って積極的な姿勢で書き込んでいる可能性が高いので、モチベーションを下げかねません。もしズレを感じたのであれば「なぜそのような行動をとったのか?」を聞いた上で、ズレを修正していきましょう。

理念浸透の「実施」はプロへ依頼

理念浸透

今回は、インナーブランディングの理念浸透の4段階について解説しました。

繰り返しになりますが、理念浸透の4段階は、以下のようになります。

  1. 理念を覚える
  2. 理念を理解する
  3. 理念を話せる
  4. 理念を実施する

それぞれの方法についても解説しましたが、実際に理念浸透の段階を自社だけで実施するのはとても難しいです。

とくに中小企業の場合、実施するノウハウもなければ人の手が足りないケースもあるでしょう。

たとえば「②理解する」段階の座談会においては、自社だけでどのように座談会を行うべきかわからない企業がほとんどではないでしょうか。トライアンドエラーで進めていくのは、とても効率的とは言えません。

だから、理念浸透の実施は、プロに依頼するべきなのです。私たち、むすび株式会社には理念浸透のノウハウがあります。

ぜひ、インナー・ブランディングをご検討の企業は、お気軽にお問い合わせください。

  

    

 

深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランスで5度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても”光る人材”が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。

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