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2023.05.31

採用ブランディングにおける企業の姿勢|応募者と対等関係でなければならない

採用ブランディングにおける企業の姿勢|応募者と対等関係でなければならない

採用ブランディング、ひいては採用において、企業と応募者の関係は対等であるべきです。

企業が上から目線で応募者を選ぶような形だと、採用はうまくいきません。

「なぜ対等関係であるべきなのか」については、以下の記事で解説しています。

今回は、どのように応募者と対等な企業の姿勢を作っていくのか、について解説します。

 

スペックではなく理念共感を重視するべき

なく理念共感を重視するべき

まず、私たちの言う「対等関係」というのは、お互いに選び、選ばれる関係性を指します。この「お互いに選び、選ばれる」関係性を作るために大事なのが、理念共感を軸においた採用です。

従来の採用は、母集団を集めて、そのなかから「誰が優秀か?」、「誰が自社に利益をもたらしてくれそうか」で選んでいく形でした。しかし、優秀さで選ぶやり方では、採用はうまくいきません。とくに中小企業においては、従来のやり方では、必ず採用に苦戦すると言っても過言ではないでしょう。

大事なのは、自分達の理念を伝え、理念に共感してもらえるかどうかなのです。

 

自社の理念を明確に伝えられているか?

先述したように、多くの企業は応募者のなかから「誰が優秀か?」で選ぶ採用方法を行っているので、理念をしっかり伝えていない場合がほとんどです。

では、理念を伝えていくためにどうするか?と言うと、まずは自社の理念を明らかにしなければいけません。理念を明らかにしたら、理念が採用の基準に反映されているかを確認します。最後に、どのような価値観を判断するのかを明文化しなければいけません。

ざっくりではありますが、採用で理念を伝えるためには、上記の3ステップが必要です。

  

採用ブランディングを行う前のよくある企業側の姿勢

採用ブランディングでよくある企業側の姿勢

私たちが採用ブランディングで携わった企業のなかでも、最初から「応募者と対等な関係性」を作れていたり、目指していたりする企業は少ないです。

以下では「上から目線になってしまっている企業」「応募者に対して下手になってしまっている企業」の思考を、どのように改善していくのか、私たちが実際にお伝えしていることを紹介します。 

 

上から目線になっている企業にお伝えしていること

「企業側が応募者の中から選ぶ」といったような、いわゆる「上から目線」になってしまっている企業については、ハッキリと「採用できない原因はそこにあります」とお伝えしています。

私たちの行っている採用ブランディングは、中身を聞いていけば当たり前の内容で、決して難しいプログラムではありません。ただ、このように上から目線になってしまうことで、自ら採用を難しくしてしまっているのです。

まずは「何が採用を難しくしているのか?」を理解していただいて、採用への姿勢を変えてもらいます。

 

応募者に対して下手になってしまう企業にお伝えしていること

私たちの採用ブランディングで大事にしている企業の姿勢は、あくまで「応募者と対等な関係」です。そのため、応募者に対して下手になってしまうのもいけません。

なぜなら、下手にでる気持ちというのは「どうせうちに来てくれないよね」というネガティブな気持ちに繋がってしまうからです。

このような企業が、例えば「他にどこの会社を受けているの?」と応募者に聞いたとき、大手企業を受けていると聞くと「うちと大手なら、大手いくよね」という気持ちになってしまい、本気で口説こうという気持ちになれません。最初から諦めてしまうのです。

ただ、採用ブランディングをプログラムどおりに実行していれば、これまで選考に参加しなかったような人が実際に現れます。そして、大手と比較した際にも、大手を蹴って自社を選んでもらえるということもありえるのです。

実際に、過去に私たちが採用ブランディングを手掛けた中小企業の中でも、「大手を蹴って自社を選んでくれた」という事例が数多くあります。

だから私たちは「決してひるまずに、来てくれた応募者としっかり話してください」と伝えています。応募者はあなた達の会社を”選んで”きています。「うちなんか……」ではなく「うちだから」来てくれたと考えてください。

  

対等関係を作ることで応募者有利にならないのか?

対等関係を作ることで応募者有利にならないのか?

なかには、対等関係を作ることで「応募者側の有利になるのではないか?」と心配する企業もあるでしょう。

確かに、大手企業であれば、応募者側が「理念に共感しました」と話しを合わせるケースもあるかもしれませんが、採用が上手くいっていない段階であれば心配する必要はありません。

言うならば、この考え方は取り越し苦労です。採用に苦戦している企業には、そういった応募者はまず来ません。

もしそのような応募者が来たら、課題やグループワークなどで共感度を見極めるフローを入れれば良いだけです。

 

理念共感が活躍人材を生む

理念共感が活躍人材を生む

私たちが、理念共感や対等な関係性を重視するのは、単に「採用しやすくなる」からという理由だけではありません。

理念共感を軸に「お互いに選び、選ばれる」採用を行うと、定着率も良くなり、活躍人材になる可能性が高いからです。

ただ採用するだけであれば、母数を増やしてスペックで選ぶ方法でも良いのかもしれません。しかし、私たちの採用ブランディングは「自社に合った欲しい人材を獲得するため」の方法です。

そのために、自社の姿勢も見直していかなければいけません。

もし少しでも採用に悩んでいるのであれば、まずは今の自社の採用への取り組み方や姿勢についても、見直してみてください。

  

    

 

深澤 了 Ryo Fukasawa
むすび株式会社 代表取締役
ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン、フランスで5度金賞受賞。制作者としての実績はFCC(福岡コピーライターズクラブ)賞、日本BtoB広告賞金賞、山梨広告賞協会賞など。雑誌・書籍掲載、連載多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても”光る人材”が集まる 採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。

    

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