2021.03.13

企業(経営)理念ってそもそも何ですか?

企業(経営)理念の定義に関してはさまざまです。例えば「MBA経営戦略」(グロービス・マネジメント・インスティテュート/ダイヤモンド社,1999年)では「時代の流れを超えて、どのような経営姿勢を貫くかという基本的なスタンスを明確化するもの」と定義しています。

私たちも同じ概念で使用しています。しかし同著が

経営理念-ビジョン-戦略

という関係性を取るのに対して、
私たちむすびは企業(経営)理念とは、

経営理念体系(ビジョン/ミッション/バリュー/クレド)-戦略

としています。同著によればビジョンは「企業がある時点までにこうなっていたい、と考える到達点」として、長期目標的な扱いをしているのに対して、私たちの場合、ビジョンとは「企業と顧客がともに目指す世界」として考え、企業(経営)理念の最上位として考えています。

ブランド論に照らし合わせると、ブランディングとは、ファンを獲得するために行う活動です。ファンがいるからこそ、ブランドは長く続き、ファンが多いほど、そのブランドの売上は上昇します。つまり、世の中に対して、価値をもたらさなければブランドは存続できず、その視点で考えれば、企業と顧客は本来の理想的な姿は、一心同体であるはずです。ともにそのブランドがある世界を切り開いていく存在としてとらえ、ビジョンを設定することが結局は企業経営を強固にすると考えます。また今日のブランド論をつくったアーカーもまた「ブランド・ビジョン」をブランドの最上位概念として置いており、これらの理由から、私たちは理念の最上位を「ビジョン」としています。

ただし、これらの分類、呼び名はとくに統一見解があるわけではありませんので、企業ごとで呼び名が変わったり、定義が変わっていもいいと思います。

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