ブランディングの範囲は広範です。それはブランディングが経営戦略そのものと言われているからです。経営における機能的な組織で言えば、全部署に横断する事柄ということができると思います。簡単に示すと
①従業員の行動
②マーケティング(プロモーション)
上記に関わる部分にブランディングは必要になります。ということは、ブランディングを進めていく上では、すべての部署に目を配らせないといけないことになります。
①ではとくに、自社のお客様に触れる人たちの言動、行動は気をつけなければなりません。販売職、営業はお客様の最前線。彼らの言動、行動が自社を印象づけることになります。では例えば内勤の部署の人は関係ないかと言うと、自社にお客様が訪ねてきたとき、どんな振る舞いをするかで、自社を印象づけていると考えられるでしょう。内勤でも経理は関係ないのでは、という反論もあるかもしれませんが、例えばブランドを買収した場合、財務諸表にも「のれん代」として計上されますし、ブランドの長期的な効果として、ビジョンの浸透が、業績に影響することはあらゆる調査で統計的な相関関係があることがわかっていますので、経理といえども、無関係ではないのです。
また②は最もわかりやすいブランディングのイメージかもしれません。ホームページ、会社案内などの自社メディアから、あらゆる広告、POP、チラシ、看板などエンドユーザーが目に触れる部分に一貫性があることで、自社への印象を強く持つことにつながります。
ブランドはユーザーの「頭の中にあるイメージ」そのもの。「強くて、好ましくて、ユニーク」なイメージをいかにつくるのか。そのために、ブランディングは上記の①②を一貫させていく必要があるのです。経営に関わるすべての範囲がブランディングの対象になっていくのです。