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レポート

2020.11.02

採用ブランディングの実行が、簡単そうで、難しい理由。

「採用ブランディング」という言葉が、HRの世界ではあたりまえの言葉になって、そこそこ長く続いています。「リファラル・リクルーティング」とか「ダイレクト・リクルーティング」とか、HRの世界は流行り廃りがたくさん出てきますから、採用ブランディングは善戦しているほうではないでしょうか。

「採用ブランディング」を生み出した人間からすると(私が書いたと、もはや誰も知らないくらい当たり前になりました)、いわゆるこれまでの「採用手法」とはまったく異なる「方法論」であり、どんな企業にも当てはまる「理論」だから、ぜひ長く実践して欲しいと思っています。2冊めはかなりわかりやすく、実践に絞って書いたはずですが、自社のみでやりきるのは難しいと言わざるを得ません。細かいことや、できないことばかり出てきやすく、実行が難しくなってしまうからです。

これは社会心理学で言われる「解釈レベル理論」と言われるもので、心理的に近いと、具体的なことに目が行きがちで、本質的、構造的なものの見方がしにくく、心理的に遠いとその逆で、本質的、構造的なことは気づくけど、具体的なことは気づきにくい、というものです。採用ブランディングは新しい理論だからこそ、実行し、成功した事例がまだまだ少なく、ゆえに言葉ではわかっても、実践のイメージがしにくいのだと思います。

だからこそ、私たちがいて、サポートする必要があると思っています。「解釈レベル理論」によれば、外部の人間は当然心理的な距離が遠くなるので、具体的なことに囚われず、本質的なことを言える立場にあります。ブランディングで命になる「一貫性」を出すためには、社内のさまざまな事情を飛び越える推進力が必要になりますが、私たちは「一貫性」から外れそうなことが起きるとすぐさま指摘しますので、ゆえに社内の事情を飛び越えるきっかけになれると感じています。事実、多くのクライアントがそうして採用ブランディングを成功させていきました。

しかし、私たちが社内のメンバーだけで採用ブランディングを実行していくのでは、その広がりに限界があります。もともと「むすび」はブランディングを広めたいと思ってつくった会社ですから、なるべく多くの企業に実行してほしいですし、そうするには正しい採用ブランディングを導ける人が必要なのです。だからこそ、今回、「採用ブランディング認定ディレクター™講座」を開設するに至りました。

採用ブランディングは採用に効果の出る方法を無駄なく、効率的に実行できるしくみです。これまでとやり方が異なるので、戸惑いはあるでしょうが、「決めたことを確実に実行」できれば、必ず結果を出せます。私のイメージでは、「自動販売機にお金を入れたら、ジュースが出てくる」並に確実性と再現性が高いと思っています。

採用に困っている企業に、いち早く採用ブランディングを届けたい、と切に思います。やがて、企業全体の成長にも、寄与していくのですから。
(深澤)

先日の名古屋商工会議所でのワークショップ風景
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